あらためて槍ヶ岳の場所を地形図で見てみると、南は穂高から、東は燕岳ー大天井岳から、西は双六岳から、そして(素人は歩けない)北側の稜線と、ちょうど4方向の尾根道の交点に位置する場所にあります。西側は新穂高から、東側は上高地から谷を登っていくルートもあります。

今回は地図に加工したとおり、上高地から登り、槍ヶ岳登頂後、自分は新穂高へ下山、奥さまはそのまま西へ縦走する予定。
つまり、自分は
「往路の送り+標高3000mへの歩荷(+下山後の家事)」
がメインで、槍はその”ご褒美”といったところでしょうか 笑
もともと土曜日の夜に出発して、日・月と山歩きをしようと思っていたのですが、3連休の中日の午後は天気が崩れるとのことで、雨の中山登ってキャンプはしたくないな、と思い、急遽金曜日の夜に出発です。
上高地スタートですが、今回は新穂高に下山することもあり、いったん安房トンネルをくぐった西側の「あかんだな」駐車場に車を停めました。
駐車場に3時過ぎに着いて、始発のバスは5:20。まあ2本目くらいに乗れればいいな、と5時前に駐車場内にあるバス乗り場に行くと、なんと4時半ごろからバスを出しているとのこと。慌てて居合わせたバスに乗り込み、上高地に5時半に着きました。なんかガスってるな。

朝6時ちょうど、天気は良さげ。河童橋まで歩くとガスの向こうに穂高連峰が見えてきます。
標高1500mの上高地から2860mの殺生ヒュッテのテント場まで20km弱、コースタイム8時間半と、長い1日になりそうです。

まず最初は木道メインの平坦な道。

1時間ほどで明神橋。

次の45分は林道歩きで徳澤へ。草地で雰囲気のいいテント場です。

更に45分林道歩きで、9時前に横尾に着きました。この橋よく見るな。天気も快晴に。
休憩入れて上高地から横尾まで3時間弱かかりました。ふたりで話しながら歩いてきたからいいのですが、この時間をひとりで歩くのは精神的に辛すぎると思う。

荷物が重くて30分ほど休憩して9:30横尾スタート
ここから本格的な登り・・・にならずダラダラと登ります。

一瞬だけ槍ヶ岳の先っぽが見えました。

10:30槍沢ロッジ、11:10ババ平のテント場へ。ここが最後のトイレ。
水場もあります。天気もいいので少し水を多めに持っていきます。

こんな景色の中を登っていきます。あまり標高は上がっていないのですが、この時点ですでにバテ気味。水も多めに持っているので足取りも重い。
![IMG_9132[1].jpg](https://expreso.up.seesaa.net/image/IMG_91325B15D.jpg)
最初は平坦な道ですが歩き疲れてくる後半に勾配が徐々にきつくなってきます。

12:30 天狗原分岐。ババ平から1時間20分。ペース配分間違えたのか、登りなのにほぼコースタイム通りしか歩けなくなってきました。この分岐を左に行くと40分ほどで「逆さ槍」が見れる「天狗池」があるそうです。

分岐から30分弱のところに水量豊富な水場があり、凍るように冷たい水がたくさん出ていました。ここで翌日分の水もくみ上げて、13:30、「グリーンバンド」と呼ばれるハイマツ帯の手前でついに槍ヶ岳が姿を現しました!でも雲が出てきちゃいましたね。

見た目はそんなに急傾斜ではないし、とてもよく整備されていて一つ一つの段差も少ない歩きやすいはずの道ですが足が上がりません。でも、もう歩けないなんて口に出すと負けのような気がして、3歩登って15秒休憩、というようなペースで歩きます。このあたりになると100mごとに槍ヶ岳山荘までの距離が書かれているようなのですが、次の100mが全然現れないのです。

14:10殺生ヒュッテへの分岐を過ぎて、14:20殺生ヒュッテに到着しました。
ああきつかった。まじきつかった。

殺生ヒュッテのテント場、目の前に槍ヶ岳がそびえる岩ごつごつの中に、ところどころ平らな敷地があるような場所。その中で2人用テントが入る少し大きめで眺めのいい土地を見つけました。

今回は、奥さまがその後の単独縦走に向けて独力でテントを張るから手出しも口出しも無用とのこと。なので、自分は槍ヶ岳を見ながら「疲れた~きつかった~」と言って座ってるだけ。王様のようですが、なんだか山に来てまで家事を一切しないダメ男のようで、なんとなく居心地が悪かったです。
つづく
この記事へのコメント
トモミ
えすぷれそ
ダメ男はやっぱりダメだと思ってます 笑
天気も夕方まで青空だったらよかったのですが。
おと
えすぷれそさん、見守り隊ですね^^
読んでいるだけで、息が上がります(笑)
ナツパパ
えすぷれそ
結局縦走はなくなってしまったんですが、この時はまだ行く気まんまんでした。登りはきつかったです。
>ナツパパさん
ほんと槍ヶ岳って存在感あります。
このテント場からはいい形で目の前に聳えています